芸術はプラスにもマイナスにも心を動かされるモノ
掲載号:2021年秋冬Vol.17[東京版]

- 株式会社 バンダイナムコスタジオ / ゲームクリエイター
- 女子美術大学 芸術学部 デザイン学科 (現:デザイン・工芸学科)卒業
- 小林 くるみさん
- 勤務先ホームページ:https://www.bandainamcostudios.com/
- ゲームが大好き、キャラクターを作りたい
- 子供のころからゲームが好きでしたが、中学生の頃にあるゲームに出会い、「こういうモノを作る人になりたい」と直感的に感じました。そのゲームに出会ってからは、プレーヤー側ではなく、制作側の気持ちを知りたいと思うようになり、自分の実力は今どの程度なのか、他のエンタメ作品は何故このように面白いのか、など客観視して物事を見るようになりました。それをきっかけに、自分でゲーム雑誌を購入し、独学で勉強を始めました。
- ゲームクリエイターになる為に模索した学生時代
- 高校時代一番悩んでいたのは、進路についてでした。私はゲームの業界に行きたいと決めていましたが、それを理解して後押ししてくれる存在が居なかったので大変でした。当時は両親にも反対されていましたが、ゲームクリエイターになりたいという夢は揺るぎませんでした。そんな中、進む道を教えてくれたのはゲーム雑誌でした。Q&Aのコーナーで「四年制の大学を出てみま しょう」というクリエイターからのアドバイス記事を読んで、何とか周りを説得し、女子美術大学の芸術学部への進学を決意しました。
- 求める人に「正しく伝える」とはどういうことか
- 大学では主に広告について勉強してきました。デザインは色やモチーフがおしゃれなら良いのではなく、商品の魅力をコンセプトに沿って正しく伝えるということが大切だと学びました。卒業制作は、ゲームのオープニングを想定したものをアニメーションにしました。日本の都道府県をモチーフに1体ずつキャラを作り、格闘ゲームのオープニング映像のイメージでワクワク感を表現する為に奮闘しました。3、4カ月かけて制作し完成した時の達成感は今も心に残っています。芸術は見る人の「心を動かすもの」だと私は思っています。それは見る人にハッピーになってほしい時、不穏な雰囲気を感じてほしい時など、様々な狙いと需要があり、「目に見えないものを表現し相手に正しく伝える」ことの難しさや面白さにやりがいを感じます。
- ゲームの一ファンだった自分が遂に制作側に!
- 私は現在ゲームのキャラクターデザインをしています。3Dモデルになった際に印象の監修をしたり、プロモーション用のイラストを描くこともあります。自分が初めて作ったキャラクターがモニターに表示された時には、嬉しくてスクリーンショットを保存しました。私が子供の頃に感じたワクワクを、今誰かが同じように感じてくれたら良いなと思いながら、日々仕事をしています。
- 学生の内に出来ることに触れてみて
- 絵は上手い下手ではなく、「見た人の琴線に触れる自分だけの何か」に出会えるまで続ける力と、周囲との適切なコミュニケーションが必要だと私は最近思います。広い視野で、自分の立ち位置を客観視出来ると居場所はいずれ見つかるはずです。まだ何者でもない皆さんには、可能性を広げる為にも、しっかり自分の足で動いて挑戦して欲しいです。



















