自分が携わった商標を街で目にする喜び
掲載号:2021年春夏Vol.16[東京版]

- 経済産業省 / 特許庁 審査業務部 雑貨繊維審査室 審査官補
- 青山学院大学 法学部 法学科 卒業
- 菊池 夏未さん
- 勤務先ホームページ:https://www.jpo.go.jp/index.html
- 法学部に進み、職業の選択肢を広げたくて
- 中学のとき、公民の授業で初めて憲法・民法など基礎的な法律を学びました。それ以来、法律に興味を持つように。いっぽう、私は両親とも公務員という家庭で育ったんです。法学部に進んで幅広く法律を修得すれば、将来、法曹界はもちろん法律の知識を活かせる職業の選択肢が広がるかもしれない。そう思い、大学受験では法学部を目指しました。
- 実践に即した学びで将来のイメージが固まった
- 多彩な人との出会いを望み、地元(茨城県)より東京の大学を選びました。なかでも青山学院大学は文化の中心地・青山エリアに建ち、身を置くだけでもかけがえのない経験になったと思います。青学の法学部は4コース制で、私は公共政策コースを選択。国際機関で働く方をゲストに招き、グローバルな視野を磨く授業は新鮮でした。ゼミではオリジナルの模擬裁判をつくったことも。それらを経験していくうちに公務員という目標が徐々に固まっていったのだと思います。公務員の勉強は大学2年次の秋からダブルスクールで予備校へ通いました。
- 学生に人気の特許庁で商標審査を担当
- 正直、特許庁の存在を知ったのは国家一般職試験に合格した後に参加した中央省庁が集まる合同説明会のときです。特許庁は学生から人気が高く、説明会もアットホームな雰囲気で私も「絶対ここで働きたい」と決意しました。現職では、雑貨繊維に関する商標の審査を担当しています。商標とは簡単に言うと、自分と他人の商品(サービス)を区別するために付けられるマークのことです。現在、年間で出願される商標登録願は約18万1千件。私は、商標法や商標審査基準と照らし合わせつつ、先輩や上司にも相談しながら慎重に審査を行っています。
- 街でふと目がとまる自分が審査したブランド
- すでにその商標は使われていないか、商品(サービス)の特徴を捉えているかなど審査のポイントは多岐に渡ります。世の中には星の数ほどブランド(商標)品が存在するわけで、商標審査は時代や流行の移り変わりにも敏感でなければなりません。ただ、そこがおもしろいところでもあり、たとえば日常生活の何気ない知識が審査に活かされることも。洋服に使われている素材や繊維の種類を覚えておくだけで仕事に役立つことがあるんです。審査に携わった商標を街で見つけると、自分の仕事がカタチになっていると実感できてとてもうれしいです。
- 知的好奇心を持って好きなことに取り組むべき
- 個人的には審査官を志望するにあたって商標に対する深い知識が必要だとは思いません。同じ部署には音楽大学や理系学部出身など、様々な職員が配属され、各々の担当で実力を発揮しています。何事にも知的好奇心を持ち、勉強も趣味も全力で取り組んでみてください。そこで経験したことが将来、思わぬところで自分を助けてくれる武器になるかもしれません。




















