作品の世界観と演者の美しい所作を舞台衣装を通じてサポートする
掲載号:2018年春Vol.10[東京版]

- 松竹衣裳株式会社 / 衣装スタッフ
- 文化学園大学 現代文化学部 卒業
- 大村 光二郎さん
- 勤務先ホームページ:https://www.shochiku-costume.co.jp/
- 作品を裏方で支えるプロフェッショナル
- Q. 衣裳スタッフとはどんな仕事?当社のおもな業務は、舞台作品や映像作品で使われる衣裳の貸し出しと着付けです。私の場合、入社2年目の昨夏から日本舞踊担当として衣裳の管理や着付けを行なっています。公演があると、朝から劇場に入り、終演まで劇場に詰めて、舞踊家さんに衣裳を着付けたり、たたんだり…の繰り返しです。興行の間、ずっとそんな生活ですね。
- お客様の個性に合わせて衣裳を提案する
- Q. この仕事のやりがいや目標は?着付けには、美しさと動きやすさに加え、スピーディーに完成させることが求められます。演目の進行中にもたもたやっていては舞踊家さんも疲れてしまいますから。また、お客様の体型・演目に合わせ、襟の抜き方や帯の締め方なども異なります。うまくできたときはうれしいですが、まだまだ…日々、課題が見つかります。技術だけでなく、作品や日本舞踊についても勉強の毎日です。何十年と務めるベテランの方のやり方を見たり、聞いたりしながら、学べることがこの仕事の醍醐味。いまはまだ修行中。当面の目標は、単に着付けをするのではなく、お客様の個性や作品世界に合わせて、上手に衣裳を提案できるようになりたいです。
- 自由なイマジネーションで ものづくりがしたい
- Q. この仕事を目指した理由は?幼い頃、レゴブロック遊びが大好きでした。ひとつ作っていると、「こういうのは作れるかな?」と次のイメージが湧いてくるんです。成長しても手作業が好きな気持ちは変わらず、大学進学時は「服づくりがしたい」と思い、ファッションで有名な文化学園大学へ。国際ファッション文化学科では、ハリウッドから招いた先生に特殊メイクを習ったり、卒業イベントで『長ぐつをはいた猫』の舞台をみんなで作ったり、印象深い授業やイベントが多々ありました。そんな大学生活を通じて、手作業やものづくりの魅力を再認識した気がします。多くの卒業生がこの業界で活躍していることと、就職支援室の推薦もあり、当社への就職を決めました。
- 日常生活の中で感受性を磨いて!
- Q. 高校生へメッセージをお願いします。当社の場合、就職に際し、ファッションや衣裳デザインに関する資格や知識は、必須ではありません。でも、センスがいかされる仕事なので、“五感を磨く”ことは大切です。些細なことでいいんです。季節の移ろいを肌で感じたり、本や映画を見たり、感受性を鍛えておくことは役に立つと思います。

ほつれや汚れの有無をチェックしながら、素早く着物をたたむ。折りじわができないよう、空気を抜きながらたたむのがコツ。

マストアイテム
仕事中は常に、このようなソーイングセット、通称“糸針(いとはり)”を携帯している。



















