現場の声に耳を傾け、発見した課題の解決に挑戦
掲載号:2021年春夏Vol.16[東京版]

- 経済産業省 / 大臣官房秘書課
- 日本大学 理工学部 社会交通工学科(現:交通システム工学科) 卒業
- 渡部 圭次さん
- 勤務先ホームページ:https://www.meti.go.jp/
- 実生活に根差した学びから見つけた目標
- 日本大学の理工学部社会交通工学科(現、交通システム工学科)に進学し、構造力学や地盤力学など土木領域を中心に学びました。その中でも印象に残っているのは、道路、航空、鉄道など、私たちのライフラインに交通がどう影響しているかを専門的に学んだこと。土木と交通の組み合わせはめずらしかったので、とてもおもしろかったです。ほかにも、都市デザインやまちづくりなど、実生活に根差した分野を学ぶなかで公務員という仕事に興味をもちました。
- 東日本大震災が経済産業省を目指すきっかけに
- 数ある省庁の中から私が希望したのは経済産業省。大学入学の年に起こった東日本大震災、福島第一原子力発電所事故が経済産業省を希望したきっかけです。地元が大変なことになっている。最初はそれくらいの感覚でした。でも壮大なスケールで何かがおこなわれていて、その中には原子力を推進している経済産業省、自治体、東京電力などいろんな人が関わっている。私が経済産業省に入れば、その両方の側面から地元福島のみなさんをケアできると知ったとき、「ここしかない!」という思いになりました。大学の公務員試験対策は一般教養を受講しました。一般教養はどこから手をつけていいかわからないくらい試験領域が幅広いので、とても参考になりました。時代時代で出題傾向も変わるので、参考書を読むだけでは対策にならないことも多いんです。出題傾向を知り尽くした講師陣のサポートはとても心強かったです。
- 国家公務員も本質は「人対人の仕事」
- 私たちの仕事は、国富の拡大。経済プラス産業を捉えることが求められます。産業は企業の集まり。企業をどう成長させていくか、そのための課題をキャッチアップして法律を作ったり補助金を出したりしてサポートをしていきます。大切にしているのは、現場の声を聞いて政策をブラッシュアップすること。霞が関にいるだけではまったく仕事になりません。どんどん、いろんなところに足を運んで話を聞く。そういった活動が政策を生み出すきっかけになっていると思います。特に2年目から携わった福島第一原発の廃炉・汚染水対策は、この道に進むきっかけでもありますし、印象深いです。避難を余儀なくされた住民の方々の理解を得ながら進める業務がたくさんあり、東京から福島に通って「1日も早くもとの姿に戻したい」という思いを伝えました。最後には心を開いてくれ、国家公務員も本質は「人対人の仕事」だということを実感しました。
- 誰にも頼れないという状況が、仕事の原動力に
- 私たちの仕事は、民間企業や自治体とは比べ物にならないスケールなので、世の中に与えるインパクトもとても大きいです。やりがいも大きいですが、その分、責任も重大。みなさんがすごく私たちを頼ってくださるのですが、私が誰かを頼ろうと思ってうしろを振り返っても誰もいないんです。窮地に立たされるこの状況が、仕事の原動力を生み出しているという側面もあると思います。




















